『ハンナとその姉妹』とわたし
「神はいなくても人は生きて死ぬだけだ。
人生を楽しめばいいんだよ。何も深刻に考えることはない。
だから暗い人生を送ることはやめて
ないものねだりの答えも求めず命の続く限り楽しむんだ
その後のことは誰も知っちゃいない。
そんなあやふやなことで悩まなくていい。
今が大事なんだ。」
やったー!ついにブログはじめちゃったー!とハイテンションなわたし、
はじめまして。あゆみと申しますー!
ちなみに現在絶賛ニート中。派遣に登録したもののなかなか仕事がみつからない日々。現実ってそんなに甘くないよね、うん。
そんなこんなで、あー、つらい、つらいよお、とか言いながら今まで貯めた貯金でどうにか食い続けている24歳(つらい、そろそろガチで年齢言いたくなくなってきたよ…)なのです。でもね、どんなにお金がなくても映画だけは見続けてます。映画館に通い詰める余裕はないけどね、DVDは借りられるからね。ありがたいサービスよね、旧作100円とか。考え出した人に感謝だわ。
さて、前置きはこれくらいにして、今日はこのブログを始めるきっかけになった1本の映画についてお話させてください。
冒頭、いきなり引用から始めてしまったこのブログですが、この台詞は『ハンナとその姉妹』というウディ・アレン監督の映画から拝借しました。
わたし、ウディ・アレン大好きなんです!彼の映画がわたしの支えといっても全然過言じゃない。しかし不思議なことに、わたしの周りの友だちはアレンの作品どころかウディ・アレンの名前も知らない人ばかり(友だち少ないからなんとも言えないけど)。
と、いうことでウディ・アレンのこと話す友だちがいないので、ここでブログを始めようと思い立ったわけです。こうやって書いてみると切ないな自分!(笑)
まあしょうがない。映画レビューのアプリ「filmarks」のフォロワーさんも私生活の友だち0だもんな。うん、まあ、生きていけるだけの友だちはいるからよしとしよう。
でもさ、映画好きな方に本当に聞いてみたいんですけど、
私生活での友だちで、ガチで映画トークできる人ってどれくらいいるものなの?
わたしは映画の趣味が合う子が1人くらいしかいなくて、海外の俳優の名前出してもわかってくれないからすごく切ないんですよ。
みなさんは周りに映画大好きな友だちいますか?
なんかそれってすごく素敵よね。うん、うらやましいな。
って、違う違う、ウディ・アレンの話よね。
そうです、彼はわたしのヒーローです。(もうおじいちゃんだけど。相変わらずへりくつばっか言ってるけど。わたしからしてみれば可愛いもんです)
アレンがわたしのヒーローになったいきさつはまた今度ゆっくり語らせてもらうとして、今日は『ハンナとその姉妹』についてね。
1986年春初公開となった『ハンナとその姉妹』は、(アレン作品なら言わずもがな)マンハッタンに住む三姉妹の物語。恋愛と仕事、家族、人生観のカテゴリーをちょいちょいとつまみとってピタゴラスイッチみたいにくっつけたようなストーリー。その構成が素晴らしいのなんのって。アカデミー賞脚本賞受賞作品ってのも納得ですわ。
ストーリーは、長女ハンナ(ミア・ファロー)の旦那と三女が不倫に走るし、長女の元旦那(ウディ・アレン)は次女と恋に落ちるし、相変わらず昼ドラ要素満載(笑)。
中でも面白いのがウディ・アレン演じるハンナの元旦那、その名もミッキー(ねずみではございません)。彼はテレビのプロデューサーで、多忙な毎日を過ごしているが、病気恐怖症を患っている。
・・・え?え?病気恐怖症?なにそれ?
うんうん、そうだよね、なに言っちゃてんの?な感じだよね。
この「病気恐怖症」こそ、この映画を面白くさせているひとつのキーワードなのよ。
「病気恐怖症」―それは、病気に冒されているかもという恐怖に苛まれる病気です。
えええええええええええええええええ!?!?!?!?!
そんな病気あるの!?!?むしろわたしその病気かも!!!!!
そんなことを思ったそこのあなた。
大丈夫、安心してください。これはアレンが作りだした病気で、アレンしか罹りませんから!
少しでも体に不調があると全部なにか重い病気じゃないかと徹底して検査を受けまくるんだけど、全然病気なんてみつからないの。
むしろ病気です、って言ってあげた方がいいんじゃないの?って思うくらい。
脳に腫瘍があるかもしれないと主治医に言われて精密検査を受け、結局良性だったんだけど、それはそれでまた死に怯えるということになっちゃって、どうにか生きていこうと宗教を変えようとしたり、はたまた自殺しようとしたり一人でてんやわんやなんですわ。もう見てて痛いくらいですわ。だってさ、結局、健康なわけよ?
ふざけんなって話でしょ?(笑)
でもね、色々あってそれを乗り越えて、最後には、冒頭の言葉に行きつくんです。
わたし、ハッピーエンド!っていう映画があまり好きではなくて。
だって人生、ハッピーエンドの方が少ない気がするから。
むしろわたしたちの生活では物事に終止符ってつけられなくて、それがハッピーエンドなのかバッドエンドなのかよくわからないことの方が多いと思うんですよね。
日々は嫌でも続いていくし、止める方法を知らないし、明日なんて来なくていいのに、もう1時間後には日付は変わるし、、、ってな感じで否応なく時間が進められてしまう。平行移動するエスカレーターみたいに、いつの間にかこんなところまで来てしまったと周りの景色に辟易する日もあって。
ニートだから思うのかな。毎日無駄な気がして。わたしのこの無駄な時間を、忙しい人にあげたいなんて思ってしまうのは、駄目なことなのかなあとか考えちゃって。
そんな時に出会ったのがこの映画でした。
病気恐怖症を克服したミッキーが言う。
「神はいなくても人は生きて死ぬだけだ。
人生を楽しめばいいんだよ。何も深刻に考えることはない。
だから暗い人生を送ることはやめて
ないものねだりの答えも求めず命の続く限り楽しむんだ
その後のことは誰も知っちゃいない。
そんなあやふやなことで悩まなくていい。
今が大事なんだ。」
ああ、わたしも自分の毎日を楽しんでいいんだ。
その資格をわたしは持っているんだ。
そう思って、部屋で大爆笑したのを覚えています(後から親が心配そうに部屋をのぞきに来ましたが)。
何をやってもうまくいかないし、友だちも少ないし、生きてる意味なんてわかるわけもないし、むしろないかもしれないけど、生まれてきちゃったんだし。
映画見ながら美味しいお菓子食べて、げらげら笑って死ねるなら、本望かな。
そんなことを考えてます。
そんなことを誰かと共有したくて、ブログ始めました。
よかったらお勧めの映画、たくさん教えてください。
『ハンナとその姉妹』、お時間があるならぜひ見てみてください!
最初からこんな暴露話みたいなのしちゃってはずかしー!きゃー!
これに懲りることなく、お付き合いいただければ幸いです!